フィットで気付いたこと (その3)2021年08月26日

我が家の買い物グルマ“フィットe:HEV”で気付いたことを紹介するシリーズの第3弾です。なお、ここでは便宜上“フィットe:HEV”を“ハイブリッド車”と呼ぶことにします。


ハイブリッド車を最初に運転したとき、これまでと同様のアクセル操作をすると加速感が弱い印象を受けました。その後もガソリン車を運転した後にハイブリッド車に乗ると同様な印象を受けました。

今回は、「ハイブリッド車はなぜ加速感が弱く感じるのか?」について私なりに考えたことを紹介したいと思います。

【考えられる理由 その1】
ハイブリッド車は、市街地走行では電気モーターで駆動する方式です。そのモーターの駆動力をアクセルペダルでコントロールする訳ですが、設計上は「アクセル開度(操作量)に比例してモーター出力(駆動力)が変化する」といった設定になっていることが考えられます。アクセル開度に比例して駆動力が変化するような設計だと初心者でも比較的容易に速度コントロールがしやすくなるなどの理由で、このような設計になっているのではないかと考えた次第です。

一方、ガソリン車の場合にはガソリンエンジンの特性上、アクセル開度が小さい領域では感度が高く、開度が大きい領域では感度が低くなります。電気モーターと比較したときの出力特性イメージは次の図のようになります。
 
アクセル開度と駆動力の関係

ガソリン車の場合にはアクセルをちょっと踏み込んだだけで大きい駆動力が出るような特性ですが、電気モーターの場合にはアクセル開度に比例した駆動力となるので、「ハイブリッド車はガソリン車よりも加速が弱いと感じる」のではないかと考えられます。ただし、これはあくまで私なりの仮説であって、ハイブリッド車の設計が本当にこのようになっているのか確認できていませんので、間違っていたらご容赦いただきたいと思います。

【考えられる理由 その2】
加速が弱いと感じる理由として、上記のほかに「アクセルを踏み込んだときの過渡特性」の影響が考えられます。

次の図にイメージを示すように、ガソリン車の場合にはアクセルを軽く踏み込んだとき一瞬出力が大きくなり、その後一定の駆動力に落ち着くという“オーバーシュート”する特性があります。
 
駆動力の立ち上がり特性

これに対しハイブリッド車の場合には、電気モーターの立ち上がり特性がオーバーシュートすることなく直ちに一定の駆動力に落ち着くので、アクセルを踏み込んだときの加速感が弱いと感じるのではないかと考えられます。ただし、これについても私なりの仮説であり、ハイブリッド車の設計が本当にこのようになっているのか確認できていませんので、もし間違っていたらご容赦いただきたいと思います。

最後に蛇足になりますが、電気モーター駆動のハイブリッド車の特性として「反応が早く、瞬発力がある」とよく言われています。この特性を実感するにはガソリン車と異なるアクセル操作が必要であり、アクセルをガバッと踏み込むと電気モーター特有の加速感を味わうことができます。