電力消費のモニター (その12)2021年10月01日

昨年秋から始めた「我が家の消費電力の記録」は、昨日でちょうど1年となりました。1年間のデータが蓄積できたので、我が家の電力消費に関する1年間の推移についてこの機会にまとめておきたいと思います。

まずは、「毎日の消費電力量(kWh/日)」の推移です。
 
毎日の消費電力

冬場と夏場には、エアコンを使うことによりピークが生じています。夏場の冷房より冬場の暖房のほうが電力を多く消費していることが分かります。一方、エアコンを使わない秋と春の季節は電力消費が少なく、6kWh/日程度で推移しています。

次に、「毎日の消費電力の最大値と最小値」の推移です。
 
毎日の最大値と最小値

最大値は日によってバラツキが大きいように見えますが、このデータは30秒間隔でサンプリングしているため、30秒以内に生じた瞬間値は埋もれてしまった可能性があります。最大値については、バラツキの上縁をなぞった包絡線で見るほうがより現実に近いと考えられます。

一方、最小値はバラツキが少なく100w前後で推移しています。最小値は就寝中に生じており、冷蔵庫など終日運転している家電の消費電力になります。冷蔵庫のコンプレッサーは断続的にしか運転していないことを考えれば、100w前後というのは意外に多いと感じます。

参考までに、「平均気温と消費電力の関係」をグラフにすると次のようになります。
 
平均気温と消費電力の関係

冬場では平均気温の低下とともに直線的に消費電力が増加し、夏場では平均気温の上昇とともに直線的に消費電力が増加しているのが分かります。これより、平均気温に対する消費電力の変化の主要因はエアコンの使用だと考えられます。エアコンで消費する電力って、他の家電製品に比べるとかなり大きいことが改めて分かりますね。なお、エアコンを使わない秋や春の消費電力はボトムとなり、ほぼ一定の値で安定しています。

昨年秋に挑戦した「電力消費のモニター機器の製作(詳しくはこちら)」以来、このモニター機器は何とか1年間働き続けてくれました。
 
モニター機器

時々、スマートメーターとモニター機器間の通信(Wi-SUN通信)が途切れたり、モニター機器とネット上のサーバーの通信(WiFi通信とネット通信)が途切れたりする不具合が生じ、そのたびに不具合対応に振り回されましたが、振り返ってみればこれも暇な老人にとっては楽しみのひとつだったように思われます。

本シリーズの締め括りとして、これまでの本シリーズをリストにしてリンクを貼り付けておきます。
《その1》  モニター機器の製作
《その2》  データの蓄積方法
《その3》  検針票の積算電力値
《その4》  暖房器具の影響
《その5》  Wi-SUN通信の不具合
《その6》  瞬間値のサンプリング間隔分布
《その7》  秋と冬の比較
《その8》  外気温と暖房による消費電力の相関
《その9》  半年間の推移
《その10》  エアコン冷房の影響
《その11》  外気温と冷房による消費電力の相関

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