電力消費のモニター (その6)2021年01月13日

消費電力のモニターとデータ蓄積ができる機器(以下、「モニター機器」)を製作し、これまでクラウドサービスのサーバーにデータの蓄積を行ってきました。モニター機器のデータ蓄積機能としては、
   ① 積算電力計の積算値を30分ごとに蓄積
   ② 消費電力の瞬間値を30秒ごとに蓄積

の2つがあります。

これらの機能のうち、①については次の例に見られるようにきっかり30分ごとのデータが蓄積されています。この表の左側の列はデータをサンプリングした時刻を、右側の列はメーター値を表しています。
 
蓄積データの例①

一方、②の機能について蓄積データの一部を取り出してみると次のようになっています。この表の左側の列はサンプリングした時刻を、中央の列はサンプリング時間間隔を、右側の列は消費電力の瞬間値を表しています。
 
蓄積データの例②

表中の時間間隔から分かるように、データのサンプリング間隔はきっちり30秒ごとというわけではないみたいです。

そこで、消費電力の瞬間値に関して蓄積した24時間分のデータを用いて、サンプリング時間間隔の頻度分布を分析してみました。結果は次のようになります。
 
頻度分布の例

最頻値は30~40秒の区間にあり、大多数のデータはこの区間と前後の区間を合わせた3つの区間に含まれます。

一方、頻度は少ないのですが、10秒以下と短かったり、2分以上と長いケースもあります。サンプリング間隔が短い場合の理由は不明ですが、1分以上の場合は、「Wi-SUN通信が一瞬途切れてデータ取得ができなかった、あるいは何らかの理由で一時的にWiFi通信が途切れたことにより、蓄積データをサーバーに送信できなかったケース」と推測されます。

以上の分析により、「消費電力の瞬間値をサンプリングする時間間隔は30秒~40秒に大部分が分布しているが、必ずしも30秒ごとに一定の間隔でサンプリングされているわけではない」ということが分かりました。