水道の漏水調査 <続>2023年04月02日

今回は、1月21日ブログ(詳しくはこちら)の続編です。

前回の調査では「漏水箇所はどうやらコンクリート床の下にありそう」というところまでは突き止めたのですが、残念なことに図面がないので配管がコンクリートのどのあたりを通っているのか全く見当がつきません。やみくもにコンクリートを掘り起こしたら作業が膨大になるし、たとえ漏水箇所が見つかっても修理の後にコンクリートの修復が大変になります。

でも、プロの水道屋さんはどうやれば場所を絞り込めるかを経験を通して体得しているようです。まずは排水枡を一つ一つじっくりと点検しました。すると、排水枡の一つにほんのわずかですが水が流れているを発見できました。さらに、その水がどこから流れてくるのかを調べると、排水枡のつなぎ目から水が滲み出ていることが分かりました。
 
排水枡の内部

これより「この排水枡の近くに漏水箇所があるに違いない」と見当を付け、周囲のコンクリートを掘り起こしました。すると、こんな感じで水が湧き出てきました。ビンゴ!です。さすがはプロですね。
 
排水枡の横

この下にある配管から漏水していると考えられるため、水道の元栓を閉めて湧き水が浸透して無くなるのを待ってから配管が見えるところまで土を掘りました。

見えるようになった配管の表面を調べたところ、エルボー型継ぎ手に亀裂が入っていて、そこから漏れていたようです。元栓を開けて確認すると霧状に水が吹き出てきました。これで漏水箇所が確定です。
 
漏水箇所

漏水箇所を特定できたので、配管を途中で切断して新たに配管し直しました。最後に、元栓を開けてメーターのパイロットで漏れのないことを確認して修理完了です。
 
漏水箇所の修理

ここで余談になりますが、これまで使われていた配管は色がグレーなのですが、修理のため新たに設置した配管は黒っぽい色です。この黒っぽい塩ビ管は従来のグレーのものより柔軟性に優れており、折れにくく亀裂が生じにくいのだそうです。現在はこの黒っぽい塩ビ管が標準で使われているそうです。

配管の修理後、埋め戻してコンクリートを流せば元通りなのですが、今後同じように漏水が生じた場合に備え、掘り起こしやすいようにコンクリート板のブロックを使ってコンクリート床を修復することにしました。修復した結果はこんな感じです。
 
コンクリート床の修復

従来のコンクリート床とブロックのスキマはモルタルで埋めたので、2~3日養生した後は普通の床と同じ扱いができます。

一応これで漏水問題は解決です。今回の一連の作業は1日で終わらせることができました。こんなにトントン拍子に解決できるなんて、さすがプロですね。