ポンプ運搬車 ― 2013年05月30日
蓮田を散歩していると、汎用のエンジンと汎用のポンプを組み合わせた機械をよく見かけます。この機械で地下水を汲み上げて圧力をかけ、その水圧でレンコンを掘り起こすのです。
この機械による水圧と水量は、消防車ほどではありませんが、家庭用の水道とは比べものにならないくらい強力です。
この機械には、次の写真に見られるように、ポンプ駆動用と移動するときの走行用の2つのエンジンが組み込まれています。
この機械による水圧と水量は、消防車ほどではありませんが、家庭用の水道とは比べものにならないくらい強力です。
この機械には、次の写真に見られるように、ポンプ駆動用と移動するときの走行用の2つのエンジンが組み込まれています。
最初にこの機械を見たときには、“エンジンを2台使うなんて、センスの悪い設計だなぁ~!”と思いましたが、実はそうでもなさそうなんです。
この機械の製作会社(株式会社アテックス)のことをネットで調べてみたら、この機械の下半身は「小型クローラ運搬車」というものなんだそうです。
汎用品の荷台形状は箱形ですが、蓮田で見かけるのは「ポンプ+エンジン」を運搬対象とした荷台形状だったというわけです。そう言えば、昨年11月30日のブログに掲載した農業機械もこの会社によるものでした。
それにしても、この「小型クローラ運搬車」は徐々に進化しているようです。上の写真の機械はかなり古いものであり、汎用の小型ガソリンエンジンがVベルトで駆動部(走行装置)に接続されています。
次の写真の機械は上のものよりやや進化しています。運搬物用の荷台がしっかりしたものになっており、走行用エンジンにはカバーが付いて一体化されています。
さらに、最新式と思われる機械は、エンジンと駆動部が一体化され、全体的にコンパクトにまとめられています。
一方、ポンプ駆動用のエンジンには、フライホイルの大きい汎用のディーゼルエンジンが使われる例が多いようであり、蓮田の散歩ではこのタイプを多く目にします。
そのような中で、小型高速ディーゼルや次の写真のような多気筒ディーゼルが使われたものを見かけることもあります。
この写真のポンプ駆動用エンジンは3気筒ディーゼルですが、その外観から推測すると、他の農業機械で使われているエンジンを流用したもののようです。汎用の単気筒エンジンに比べると、大きい出力が得られる割に運転音が比較的小さいのが特徴と思われます。
◆◆◆◆◆
ポンプ運搬車にエンジンが2台組み込まれていることについては、「汎用の小型クローラ運搬車にポンプセットを積載するという使い方なので、結果的にエンジンが2台になってしまう」と理解していたのですが、ある日の散歩途中で、ポンプ駆動とクローラ駆動を1台のエンジンで兼用させた機械を見つけました。
ただし、その作りから見て既製品ではないみたいです。私と同じような疑問を持った人が、頑張って兼用型に改造したように思われます。