エアコン併用時の暖房費の調査2015年01月30日

昨年の3月に、エアコンと石油ストーブを併用した試験運用を行いました。それぞれのランニングコストがどの程度なのか把握するためです。

その結果、エアコンを使ったことによる電力消費量の増加分は29日間で41kWhほどになることが分かりました(詳しくはこちら)。これを1日当たりの電力消費量に換算すると、1.41kWh/日になります。ただし、試験運用期間が厳寒期をだいぶ過ぎてしまっていたので、上記の結果については参考程度と考えるのが良さそうです。

この冬においても、エアコンと石油ストーブを併用した場合のランニングコストについて、昨年11月から1月下旬まで調査を行いました。今回は厳寒期を中心にした調査です。なお、エアコンと石油ストーブの併用による暖房方法としては、以下のようなことを目安としました。

 *起床時に部屋が暖まっているよう、エアコンおよび石油温風ヒーターをタイマーで
  作動させる(1時間程度)。
 *部屋が暖まった後は、エアコンのみの暖房にする。
 *食事時やお湯を沸かす必要があるときには、反射型石油ストーブに切り替え、
  エアコンの運転を止める(1~2時間程度)。
 *テレビを視聴するときには、反射型石油ストーブ(騒音が出ず、体感温度を下げて
  しまう風がない)を使用する(2~4時間/日 程度)。
 *外出から戻って部屋を暖めるときにはエアコンのみを使用する(1~2時間程度)。
 *パソコンの作業やストレッチ体操をするときにはエアコンのみを使用する(1~3時間程度)。

以上のほかに、日中の日が差しているときには暖房が不要なのですが、曇天のときには極力エアコンを使用するようにしました。

2013年1月以降の電力消費量(1日あたりの換算値)を棒グラフで表すと、次のようになります。
電力消費量の推移

白っぽい緑色の棒が昨年3月の試験運用時、緑色の棒がこの冬の調査結果です。
前年同月に比較すると、
     11月……0.7kWh増加
     12月……2.0kWh増加
     1月……3.0kWh増加

となり、これがエアコン使用の電力消費量に相当すると考えられます。現在の電気料金単価(第3段階)は29.93円/kWhですので、調査期間3ヶ月の電気料金の増加は延べ5.3千円程度になると考えられます。

一方、11月~1月の期間における石油ストーブの灯油消費量については、大雑把にいうと以下のようになります。
     前の冬……約250リットル(購入金額:約24千円)
     この冬……約150リットル(購入金額:約12千円)


灯油消費量は前の冬よりも40%ほど減少しています。金額ベースでみると約半分に減少していますが、これは昨年秋以来の灯油価格の下落による影響です。灯油単価を現時点のもの(65円/リットル)で消費量節約分を金額換算した場合には、エアコンの併用により6.5千円ほど節約できたことになります。

以上より、今回の調査結果は以下のように要約されます。
 *エアコン使用による電気料金の増加は5.3千円程度となる。
 *エアコン併用により、灯油消費量は約40%の節約となる。
 *現時点の灯油単価で灯油消費量の節約分を金額換算すると6.5千円ほどになる。


【所感】
前の冬に対して大幅に下落した灯油単価で計算しても、エアコン併用によって暖房費が少しだけですが節約できることになるんですね。