サッシの戸車オーバーホール2017年12月13日

最近、我が家の掃き出し窓(サッシ)の動きが悪くなってきたので、戸車をオーバーホールしてみることにしました。

まずは、前準備です。戸車を外す前に軸の取り付け位置をマーキングしておくことが大変重要になります。なぜかというと、戸車のシャフトが偏心型であり、取り付ける向きを変えることで戸車の高さが変えられるような構造になっているんです。もし、元の取り付け位置を分かるようにしておかないと、立て付けが合わず後で大変苦労することになってしまいます。
 
戸車のシャフト

サッシを取り外した後に戸車を外すのですが、下手をするとシャフトを抜いた途端、戸車が溝の奥に入って行ってしまうので、これに対しても事前の用意が必要です。今回は太い針金を戸車の形に合わせてホルダーとして使いました。

外した戸車は、こんな感じのものです。プラスチック製の戸車本体が非対称の形状になっているのが特徴です。これは、サッシが外側に外れにくくなるよう、内側のフランジ径が大きめになっているんです。これもサッシを取り付けるときには間違えないよう注意しないといけません。
 
戸車本体

戸車のベアリング部は、ニードルローラーベアリングを使った構造になっています。ニードルローラーはほとんど正常でしたが、インナーレースはだいぶ擦り傷が付いていました。ほこりの侵入とグリースの劣化が原因と思われます。アウターレースのほうは殆ど問題ない状態でした。

ベアリングの構成要素
 
インナーレースにキズが見られるもののまだ十分使えると思われますので、ベアリング部の構成要素をそれぞれ灯油で洗浄し、グリースをたっぷり塗って組み付けました。

せっかくサッシを外したので、ふだん手入れできない部分(サッシの重なり合っている部分、レールの中央部分など)を清掃してからサッシを取り付けました。試運転したところ、動きが実にスムースで新品同様といった滑らかな動きになりました。

それにしても、家を建ててから25年以上メンテナンスフリーで使い続けてきたのに、戸車がこの程度しか傷んでいないのはオドロキです。ベアリングも密閉型ではないにもかかわらず、まだグリースが僅かですが残っていました。