違法駐車車両への対応 ― 2018年03月06日
散歩の途中で、歩道を完全に塞いでいる違法駐車車両をみかけました。その車両のフロントガラスには駐車違反の旨の注意書きが貼り付けてあり、車両の周囲にはパイロンが並べてありました。この状況から、警察にはすでに通報され、警察が貼り紙やパイロンの措置を講じたものと推測されます。
警察はこの違法駐車車両のことを把握しているということは分かるのですが、この車両はだいぶ以前から放置してある様子です。現在の状況だと、歩行者は一旦車道に出て迂回しなければいけないので、安全確保の観点からレッカー車で移動させるような対応ができないものか警察に訊ねてみました。
その結果、警察からの回答の要点は以下のようなものでした。
* 昔ならレッカー車での移動が可能だったが、昨今は所有者の権利保護の観点からそのような
措置は難しい状況になっている。人命に関わるような緊急避難が必要な状況でない限り、
強制的な措置を講じることは難しい。
* まずは、車両ナンバーから使用者を割り出し、使用者に早急に撤去するよう依頼するのが
警察の最初の対応になる。
* 使用者の割り出しに当たっては、使用者が外国人のような場合には追跡に時間を要すること
があり、また違反車両が犯罪に関わっているようなことも考えられるので慎重に調査を進める
必要がある。従って、違反車両が撤去できるようになるまで時間がかかってしまうことがある。
使用者の権利保護の観点から、かつてのような違法駐車を強制的に撤去することが難しくなっているなんて知りませんでした。でも、法令違反している人の権利が保護され、法令違反によって迷惑を被っている人が泣き寝入りしなければいけない社会って、、、、、何か釈然としない気持ちになってしまいます。
違法駐車車両があったため、不幸にも歩行者が車道側に迂回したときクルマにはねられてしまうような事故が起こったとしても、この駐車車両の運転者や使用者は事故の当事者とはみなされず、たぶん事故の責任を問われることはないだと考えられます。つまり、工事等により歩道が通行できない状況と同様の扱いになるのだと思われます。
話は少し逸れてしまいますが、私有地への無断駐車の場合にはもっと面倒なことになるようです。ネットで調べたところ、以下のような情報がありました(詳しくはこちらやこちらをご参照ください)。
法律的にみて無難と考えられるのは、次のような対応方法です。
「自力救済の禁止」に関連する事柄は、「ご近所トラブル」など身近なところにいろいろありそうなので、しっかり理解しておく必要がありそうですね。