愛用の電卓 ― 2014年03月19日
きょうの朝日新聞朝刊に「電卓50年 どっこい元気」との見出しで、現在の電卓市場に関する記事が掲載されていました。

かつては高嶺の花だった電卓ですが、今では広く普及して携帯電話にも電卓機能が組み込まれるなど、単独で電卓を使う機会が少なくなりました。そのような時代の流れに伴い、電卓の市場が衰退するのかと思いきや、現在でも「日本企業による生産台数が年間7千万台」となかなか元気があるのだそうです。
この新聞記事を読んでふと思い出したのは、私が長年愛用しているカシオ製の電卓です。机の引き出しに入っていて、今でも現役で活躍しています。
思い起こせば、私が就職した1970年代は、パソコンなどというのは普及しておらず、三角関数のような手計算では無理な計算は大型コンピューターに頼るしかない時代でした。そんな時代に関数機能を持った電卓が売り出され、技術者にとっては偉大なツールとして重宝されるようになりました。
当時注目を集めた関数電卓としては、“ヒューレット・パッカード”製や“テキサス・インストルメント”製がありましたが、価格が高くて気安く購入できるようなものではありませんでした。その後、国内メーカーからも売り出され、価格が次第にこなれてきたときに購入したのが、いまだに私が愛用しているカシオ製の関数電卓です。
三角関数のみならず、指数や対数などの関数機能が組み込まれ、さらに最小二乗法のプログラムまで組み込まれていて画期的なものでした。この関数電卓を購入したのは1980年なので、かれこれ34年も使い続けていることになります。
パソコンが普及し、複雑な計算や繰り返し演算などが容易にできるようになった現在ですが、三角関数などちょっとした関数計算が必要なときにはまだ現役で活躍しています。
30年以上の歴史の中では、現場で荒っぽい使い方をしてケースが割れたりしましたが、何とか応急的な修理をして現在に至っています。このような電子機器は表示部やキーの部分が壊れて使えなくなるのが多いのですが、全く故障せずにこれだけ長持ちしたことに改めて驚きます。