クルマに頼らない生活2014年03月04日

仕事を引退してから暫くの間は、いろいろな手続きのために役所などに出向くことが多かったので、そこそこの頻度でクルマを使っていましたが、隠居生活のパターンが固まってくるのに伴ってクルマを使う機会が次第に少なくなってきました。

最近では、“クルマを運転するのは月に1回程度”になってしまいました。その1回というのは、20kmちょっとのところにある病院に通うときです。その病院通いもクルマを使わず自転車で挑戦したこともありましたが、さすがにこの距離だと毎回自転車でというわけにはいきません。自転車で通うにはそれなりの覚悟が必要であり、また自転車乗りに適した気候であることが必要だからです。最近では根性がなくなったせいか、なかなか「自転車で行こう!」という気にはなれません。

冒頭から話が脱線気味ですが、隠居生活というのは遠くに出かけるような用事があまりないので、日常的な用事はほとんど徒歩で済ませることができます。また毎日の散歩コースが片道5km程度なので、その範囲内であれば散歩のついでに用事を済ませることができて一石二鳥となります。

ただし、用事が買い物の場合には多少条件が付きます。“荷物が徒歩に支障をきたさない範囲で”という条件です。具体的には、ナップザックに入る範囲ということになります。散歩のときには百円ショップで購入したナップザックを折りたたんでポケットに入れておき、買い物はそのナップザックに入るものだけに限定しています。(散歩時の携行品についてはこちら
ナップザック
               ※ 2013年6月24日ブログの写真を再掲

ナップザックに入らないものを買うことが事前に分かっている場合には、ナップザックよりも大きいリュックを背負って行くこともあります。ですが、そのような場合にはできるだけ自分で買い物をせず家内に任せるようにしています。家内はクルマあるいは大きなカゴ付きの自転車で出かけることになります。

ナップザックに入りきらない場合、レジ袋を手に持って運ぶことにも挑戦したのですが、この方法は疲れがひどく、散歩どころではなくなることが分かりました。また、手に何かを持って歩くのは決して身体に良い運動にはならないそうです。とくに片手だけに持つと、姿勢が崩れて良くないみたいです。

現役時代に出張のとき、ビジネスかばんを片側の肩に掛けて歩いた結果、靴が片減りしました。靴が片減りするのは正しい姿勢で歩いていないからなんですね。その証拠に、現在の散歩では両手をフリーにして歩いているので、靴の片減りは全く生じていません。

話を買い物に戻しますと、長尺物など乗用車にも入らないような買い物をする場合には、ホームセンターのサービスの一つである“軽トラックの貸し出し”を利用します。これが結構便利なんです。1時間以内なら千円以下の買い物であっても軽トラックを無料で貸してくれます。レンタカーのように、使った分だけガソリンを入れるというルールもありませんので、面倒がなく大変重宝しています。

実は、定年退職する前には「退職したら乗用車をやめ、実用性が高い軽トラックを買おう」と思っていました。ところが実際に隠居生活を始めてみると、「軽トラックを買うほどの投資をしなくても通常の用事なら十分対応できる」ということが分かったので、その考えは消え去りました。付け加えれば、家内が猛反対したことも理由の一つなのですが.....

手で運べない買い物の一つに、暖房用の灯油購入があります。これまでは何も考えず当然とばかりにクルマで買いに行っていました。ところが、あるとき「クルマを使わずに灯油を買いにいく方法はないものか」との疑問が湧き、クルマを使わない灯油の購入方法について検討しました(詳しくはこちら)。

いろいろ試行錯誤した結果、趣味の日曜大工で自転車の荷台にポリタンク2個を括り付けられるようにし、自転車で近くのガソリンスタンドに買いに行く方法を編み出しました。この冬には、もっぱら自転車を利用する方法で灯油を調達しています。ただし、この方法は、天気が良く風のない日であることが条件になります。
荷台への固定方法
               ※ 2014年1月19日ブログの写真を再掲

こんな感じで生活すると、「どうしてもクルマを使わなければ!」という機会が意外と少ないことに気付きます。生活上の用事というのは、クルマを使わなければならないほど遠くに行くようなことって滅多にないんですね。逆に言うと、「できるだけクルマを使わない生活をしよう!」と意識しなければ、何となく安易にクルマを利用してしまって「意識すればクルマを使わなくても済む」ことに気付かないんですね。

まあ、このように「クルマに頼らない生活」に挑戦できるのも、現役時代と違って“時間だけはたっぷりある”という背景があるからなのだと思います。

我が家でのクルマの使い方はこんな程度なので、もうすぐ満16歳になるクルマの年間走行距離は3~5千kmといったところです。私が散歩で年間に歩く距離は4千km程度であることから考えると、かなり少ない走行距離(クルマを使う頻度が低い)ということになります。

“デフレからの脱却”というアベノミクスには逆行することになるかもしれませんが、これからもできるだけクルマに頼らない生活をし、ほんの少しでも地球環境の保護に貢献できたらと思っています。

春の訪れ2014年03月05日

散歩途中のあちこちで、梅の花が咲いているの見かけるようになりました。
梅の花
大雪が降った後、かなり気温が上がったのですが、ふたたび冬の気温に逆戻りしたようにみえても、やはり確実に春になってきているのですね。
 
我が家の庭を見ると、いつの間にか“アセビ”の花が咲いていました。
アセビの花

これからは、次々のいろいろな花が咲いてきます。楽しみです。

郵便バイク2014年03月08日

散歩の途中で、よく郵便配達のバイク(郵便バイク)をみかけます。 
郵便配達用バイク

これまでは、郵便バイクをじっくり観察するようなことはなく、なんとなく「ホンダのカブが使われているのだろう」といった認識でしたが、あるとき近寄って観察したら、一般に市販されているカブとは違うことが分かりました。メーカー名の表示が目立たないようになっていて、郵便マークが大きく表示されています。

ネットで調べてみたら、郵便配達用のバイクは専用に開発されたものなんだそうです。最初はホンダが郵便配達専用車を開発し(「郵政カブ」の通称名)、後にヤマハ(「郵政メイト」の通称名)やスズキ(「郵政バーディー」の通称名)が参入したようです。現状では郵政カブが約6割を占めているとのことでした。

排気量としては、50cc、70cc、90cc、110ccがあるようです。排気量を識別する簡便な方法としては、ナンバープレートの色で見分けられるようです。(以下の情報は、“おきらく”さんから提供いただきました。おきらくさんに感謝です。)
   白色…………50cc
   黄色…………70cc、90cc
   ピンク………110cc

普通免許(原付運転可)しか持っていない配達員は、50cc(第一種原付)が割り当てられるようです。第二種原付のほうは、最近では70ccや90ccから110ccに切り替わってきているようです。

ついでながら、郵便配達の人は1日にどれくらい走るのか、また乗り替えの時期についても調べてみました。

1日の走行距離は地域によってだいぶ違いがあるようです。都市部だと40~50km、郊外だと70~100kmほどになるらしいです。平均的には1日の走行距離が70kmぐらいになるそうです。

乗り替えるまでの距離としては10万kmが目安らしいです。年間300日ぐらい稼働するとして、約5年ごとに乗り替える計算になります。原付で10万km走るためには、頑丈な作りであることに加え、使用中のメンテもしっかり行う必要があるのでしょうね。

ちょっと話が逸れてしまいますが、「郵便配達の仕事ってかなり効率的に動き回らないと一日のノルマがこなせない」との書き込みが見つかりました。1分1秒を惜しんで業務をこなすためには、バイクの取り回し性などが大変重要になるのでしょうね。配達の様子を見ていると、サイドスタンドの使い方など実に見事なものです。“本当にご苦労様!”と頭が下がります。

それから、先日の大雪のときには、雪道に不慣れなこの地域の郵便配達員はだいぶ苦労されたようですが、雪国ではチェーンを装着したり、スパイク付きスノータイヤを履いたりするのだそうです。参考までに、“pliplo”さんから提供していただいた二輪車用のスパイク付きスノータイヤの写真を以下に掲載します(pliploさんに感謝です)。
二輪用スパイクタイヤ

学生の頃、私も二輪車用スノータイヤを使った経験があります。断面形状が四角なので、乾燥路でコーナリングのときに車体を傾けると不安定な挙動になったことが思い出されます。

暖房器具の使い分け2014年03月10日

エアコンを買い替えてからほぼ1ヶ月が経過しました(買い替えの詳細についてはこちら)。

これまでは、エアコンを暖房用に使うことは滅多になかったのですが、新しいエアコンという物珍しさもあり、また石油ストーブとランニングコストを比較してみようという思惑もあったので、エアコンのいろいろな使い方を試みました。

この試みを通じて、「反射型石油ストーブ」「石油温風ヒーター」「エアコン」の3種類それぞれの暖房器具をどのように使い分けるのが我が家のライフスタイルに合っているのか検討しました。今回のブログでは、その検討結果を紹介したいと思います。
我が家の暖房器具


◆暖房器具ごとのメリット・デメリット
我が家で使用している3種類の暖房器具には、我が家のライフスタイルに合う点と合わない点(メリット・デメリット)があります。暖房器具ごとのメリットとデメリットについて下表のように整理しました。
暖房器具の特徴

評価項目については多少独善的ではありますが、「暖かさ」「静かさ」「安全性」「利便性」「使い勝手」「ランニングコスト」「その他」の7つを取り上げました。

簡潔な表現で一覧表にしたので説明に言葉足らずの部分があるかもしれませんが、その点はご容赦いただきたいと思います。


◆暖房器具の使い分け
【反射型石油ストーブ】
なんといっても「遠赤外線による暖かさ」と「静かさ」に捨てがたい魅力があります。また、調理用熱源としては、お湯を沸かすだけでなく、餅や芋を焼いたり、おでんを煮込んだりといろいろな活用場面があります。安全性や使い勝手、ランニングコストで不利な点はありますが、我が家の生活パターンには欠かせない暖房器具だと思います。

ただし、私が思うように動けなくなる年齢になったときには、とくに安全性の面で反射型石油ストーブの使用を諦めざるを得なくなるかもしれません。

【石油温風ヒーター】
タイマーを使って起床前に居間を暖めておく使い方や急速に部屋を暖めたいとき反射型石油ストーブやエアコンと併用する使い方がメインになるように思います。常時使用するにはやはり作動音が難点となります。

【エアコン】
石油温風ヒーターと同様、起床前に居間を暖めておくのに利用価値がありそうです。また、反射型石油ストーブの使用で部屋の天井近くに集まった暖気を床面近くに循環させる「サーキュレータ」として使えそうです。

石油温風ヒーターと同様、常時使用するにはやはり作動音が難点となります。加えて吹き出す温風の温度が石油温風ヒーターほど高くないので、風にあたるとかえって寒く感じること、霜取り運転になると10分前後暖房が効かなくなること、空気吸い込み口にある室温センサーが目標温度に達すると床面付近の温度が低くても自動的に風量を弱くしたり止めたりしてしまうこと(下図参照)が難点となります。
空気の循環パターン

一方、部屋が乾燥しすぎるというデメリットは、雨天時などに洗濯物を室内で乾燥させる場合にはメリットに変わってエアコンの活躍場面となりそうです。また、外気温がそれほど低くないが暖房がないと寒く感じるとき、反射型石油ストーブだと火力調節範囲が狭く室温が上がりすぎてしまうので、このようなときにはエアコンを利用するのが良さそうです。


◆ランニングコストの具体例
ランニングコストの点では、エアコンが最も優れていると思われます。参考までに、この1ヶ月の試みで使ったエアコン(補助的な使用方法)による電気使用量は、平均してみると0.77kWh/日(23kWh/月)となりました。ただし、これは直接測定した値ではなく、メーター検針結果から推測した値です(居間のエアコンは200v仕様のため、いつもの“ワットメータ”が使えませんでした)。

エアコンをメインの暖房として使った場合にはこの数倍になるのでしょうが、それでも1ヶ月の灯油代に相当する290kWh(詳しくはこちら)まではいかないと思われます。


◆ ◆ ◆
この冬に買い替えたエアコンを我が家のライフスタイルに照らし合わせてみた場合、メインの暖房器具になり得るか検討した結果、現時点では反射型石油ストーブをメインとするのが望ましく、エアコンは補助的な使い方が妥当という結論になりました。ただし、ランニングコストの点ではエアコンが最も優れているので、灯油価格がさらに値上がりするような場合には再考したいと思います。

石油ストーブによる加湿効果2014年03月13日

私はこれまで、「石油ストーブで使う“灯油”は炭素と水素の化合物であり、灯油を燃やすと空気中の酸素と結合して“炭酸ガス”と“水蒸気”になる」という程度には理解していましたので、灯油が燃焼してできる水蒸気により加湿効果が得られるのだろうと何となく認識しておりました。ですが、「じゃあ、どれくらいの水分が発生するの?」と訊かれると定量的に答えられるだけの正確な知識は持ち合わせておりませんでした。
 
燃焼の結果

そこで、「灯油1リットルを燃やすとどれくらいの水分(水蒸気)が発生するのか」について調べてみました。ネットで調べたら化学式を使って親切丁寧に説明してあるブログページが見つかりました。

そのネット情報によると、
   ★1リットルの灯油を燃やしたときに発生する水分
     ⇒液体にして1.13リットル

となるのだそうです。(詳しくはこちら

【註】 灯油は炭化水素ではあるのですが、炭素数が12前後の複数分子の混合物なので一つの化学式では表せません。上記の数値は便宜上、炭素数12水素数24の分子で代表させた場合の計算例と捉えるのが適当だと思います。

我が家でメインの暖房器具として使っている“反射型石油ストーブ”の灯油消費量は0.28リットル/H(最大)という仕様ですが、実際には火力を弱めて使用していますので、経験的には0.22リットル/H程度と考えられます。

これより、1時間に発生する水分量は 、
     0.22リットル×1.13≒0.25リットル
ということになります。つまり、1時間に0.25リットルの割合で加湿されているということなんですね。

ちなみに、家庭用として販売されている一般的な“加湿器”では、加湿量が0.5リットル/H程度のようです。石油ストーブによる加湿効果は、市販の加湿器の半分程度になるんですね。

参考までに我が家での経験からザックリした値で言うと、石油ストーブを使っているときの部屋の湿度は45~50%ですが、エアコンだけを使った場合には湿度が35%程度と低い値になります。エアコンによる暖房の場合には加湿効果が全くありませんので、この湿度の差が石油ストーブによる加湿効果と考えられます。
 
温湿度計
                ※ 我が家で使用している「温湿度計」

でも石油ストーブによる暖房の場合、水分と同時に二酸化炭素も出ているので、定期的な換気が必要になります。この換気によって折角の加湿効果も減殺されてしまいますが、一酸化炭素中毒にならないようにするにはやむを得ないですね。

◆ ◆ ◆
ところで、石油ストーブとは直接関係がないのですが、人体からも多くの湿気が出ているという話をよく聞きます。興味を持ったついでに調べてみると、人体からの湿気は“発汗”と“呼吸”によって出され、その量は1日一人当たり1リットルほどになるのだそうです。(排泄される水分を除く。詳しくはこちら

人体から出る湿気を一人1時間あたりの量に換算すると、およそ0.042リットルとなりますので、石油ストーブからの水分に比べればほんの僅かということになるのですが、クルマに多くの人数が乗車した場合に窓が曇りやすくなるのは、人体から出された湿気が主な原因なんですね。