私の文章チェック方法2012年12月21日

◆プロローグ
読みやすい文章とは、「集中して読んで理解しなければ!」などと意識しなくても、思わず書いてある内容にのめり込んで先へ先へと読み進んでしまうようなものではないでしょうか。

小説を乱読すると、ときどき上記のように読み進むことができる作品に出会うことがあります。このような小説は内容がしっかりしていることに加え、描かれている情景が頭の中でイメージしやすい文章表現になっているからなのだと思います。

このような小説に出会った場合、読み終えた後に“なぜ読みやすいのか?”を自分なりに考えてみると、読みやすい文章作りの参考になるように思います。小説だけでなく、新聞の社説やコラム記事なども、文章作りのプロが書いているので参考になる文章が多いと思います。

ここからは、いきなりローカルな話になります。
私のブログにおいても、読んでくれる人が自然と内容を理解できる文章作りを目指して努力はしているのですが、実際にはそう簡単にうまくいきません。

私のブログ作成手順としては、一つのトピックについて、とりあえず思いつくままに書き殴り、そのあと読み直しながら何回も修正を加え、ようやく仕上げてアップロードするというものです。この中で、“読み直しながら何回も修正を加え”というところが最も苦労するところです。良くなると思って修正を加えるのですが、後で読み直すとかえって不自然になっていたりすることがあります。

今回のブログでは、ブログネタが不足気味という事情もあるため、文章作りにおける私なりのチェック方法について紹介したいと思います。


◆内容の整理ができているか?
文章作りの前に、書こうとしている内容が頭の中で整理されていないと、たとえ文法的は正確であっても、また言葉巧みに表現されていたとしても、読む人から見れば書き手の意図が理解しにくいものになってしまいます。

以下は、内容が整理できているかどうかの私なりのチェック方法です。
 ①言いたいことが何なのかクリアになっているか
 ②読み手が理解しやすい内容構成になっているか
 ③テーマと関連性が低い内容が多く入り込んでいないか

書き始めの段階では、言いたいことがいろいろあるように漠然と思っていても、それぞれの項目の関係を整理していくと、骨格になる項目と枝葉になる項目に分けられ、理解しやすいストーリ構成が見えてくるようになります。また、ストーリ展開の中で必要な項目、あっても良い項目、邪魔になる項目の整理もできるようになります。

書く内容をきちんと整理しないまま書き始めると、焦点がぼやけた文章になってしまいがちです。焦点がぼやけていると、読む人にとって“書き手の意図”がわかりにくいですよね。


◆理解しやすい表現になっているか?
書く内容がしっかり整理されたなら、その内容がスムースに読み手に伝わるような文章作りをする必要があります。また、書き手の意図とは違った伝わり方(誤解)とならないように注意が必要です。

実は、これが難しいんです。なぜなら、書いている本人は言いたいことが表現できていると思い込む傾向があるので、違った視点に立ってレビューすることはなかなか難しいことなんです。

私の場合、時間をおくことで、自分の書いた文章を多少は違った視点で見られるようになると思っています。一晩寝た後、改めて文章を読み直してみると、“なんでこんな書き方をしたんだろう”と思う箇所を見つけることが多くあります。これは、勢いよく書いているときには気付かなかった表現上の問題点が、時間をおくことによって見えるようになるという例です。

それから、文章作りの基本になるのですが、文法的な誤りのチェックが必要です。“何を今更”と思われる方もいるかもしれませんが、日本語の場合、書き言葉と話し言葉が異なることが多いので、文法的におかしなことが生じやすいんです。

例えば、「あのテレビ番組は○○が面白いと思う」などのように、何となく話し言葉風に書いてしまうことがあります。その結果、通じないことはないのですが、主語と述語の関係がおかしくなってしまうことがよくあります。この例の場合、「私は~」という主語が抜けているから、「番組は~思う」という主語・術語の関係にとられやすくなってしまうんですね。

また、修飾語や修飾句をどこに入れるかで誤解を招きやすくなることがあるので、これも注意が必要です。例えば、「きれいな和服を着た女性」と「和服を着たきれいな女性」とでは、修飾する場所が違いますよね。ところが何となく書いていると後者の意味で前者のような表現をしてしまうことがあるんです。


◆私の参考書
文章作りのノウハウをまとめた本が多く出版されていますが、話のついでに、“かなり実用性が高い本”と私が思っているものを紹介したいと思います。機会があれば一度読んでみてはいかがでしょうか。
表紙

目次の一部についても、以下に紹介します。
目次の例


◆エピローグ
文章をチェックするポイントとして、ここで紹介した以外にも大事なことが多くあろうかと思います。また、人によって注目するポイントが異なることもあると思います。

ここに挙げたのは、あくまでも私が文章作りをするときのポイントにしていることです。かなり独善的な内容になっているかもしれませんが、その点についてはご容赦いただければと思います。