冬場の電力消費パターン2025年01月24日

電力消費のモニター機器(詳しくはこちら)を製作し、時々刻々の電力消費量をモニターできるようにしました。今回のブログでは、冬場における最低気温が電力消費のパターンに及ぼす影響についてちょっと面白いことが分かったので紹介したいと思います。

まず、最低気温が氷点下3℃ほどになったときの電力消費パターンは次のようになります。
 
寒い日

図中に示した時間帯Aでは断続的に500Wほどの電力が消費されています。時間帯Bにおいて消費電力が大きくなっているのは、エアコン暖房および洗面台に設置された電気温水器の使用および朝食用の調理器具(オーブントースターや電子レンジなど)などを使用した結果を示しています。また時間帯Cでは夕食後にエアコン暖房を使用した結果を示しています。ちなみに、この日一日の合計電力消費量は約11kWhでした。

一方、最低気温が氷点下にならなかったとき(約2℃)の電力消費パターンは次のようになります。
 
寒くない日

時間帯Aでは前述の断続的な電力消費がみられず、暗電流程度の電力消費となっています。時間帯Bでは同じようにエアコン暖房や調理器具などを使っていますが全体的に消費が少なくなっています。これらに対し、時間帯Cにおけるエアコン暖房の使用では同じようなパターンの電力消費となっています。ちなみに、この日の合計電力消費量は約9kWhでした。

このような寒かった日と寒くなかった日の電力消費パターンを比べてみると、時間帯Aでは寒かった日に断続的な電力消費が生じていること、また時間帯Bでは寒かった日の消費電力が全体的に大きくなっているのが分かります。

これらの違いの理由を考えてみたいと思います。まず、時間帯Aにおける断続的電力消費については、冷蔵庫の庫内温度を一定に保つためにヒーターが使われていることが考えられます。冷蔵庫の詳しい仕組みにつていは不明なのですが、冷蔵庫の消費電力について以前に調査した結果、冬場でも電力消費が大きくなることが分かっています(詳しくはこちら)。

時間帯Bにおける消費電力の違いについては、外気温が低いとエアコン暖房時のコンプレッサー負荷が大きくなることが考えられます。エアコンの仕事量は、外気温と設定温度の差が大きいほど大きくなるからです。

時間帯Cにおいて消費電力が同じようになったのは、夕方~夜の時間帯では外気温が同じ程度だったので、エアコンの仕事量が同程度だったからと考えられます。

以上、当たり前と言えば当たり前なのですが、エアコン暖房や各種家電を使用するパターンがほぼ同様であっても、外気温度(最低気温)によって電力消費のパターンがそれなりに異なるというお話しでした。特に冷蔵庫の電力消費パターンが、寒い朝には大きく異なるというのは興味深い発見でした。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
自動車用バッテリーの電圧(公称値)は何ボルト?
2桁の半角数字でお答えください。

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://flugel-steinway.asablo.jp/blog/2025/01/24/9749684/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。