稲のおだがけ2014年09月11日

ここ数日で、稲刈りの風景があちこちで見られるようになりました。稲刈りシーズンの真っ盛りといった風情です。

どこの田んぼでも、稲刈りは“コンバイン”という機械を使って行っています。コンバインを使うと、稲刈りと脱穀を同時にできてしまいます。また、脱穀した籾がある程度溜まると、トラックの荷台に設置した“グレーンコンテナ”に収容し、その後は乾燥機にかけるという手順になります。
コンバインとグレーンコンテナ

ある日の散歩で、このような近代的な収穫方法とは異なる、昔ながらの方法で稲刈りし、稲束を干してている風景を目にしました。
おだがけ作業

木や竹の棒で組んだ吊し棚を作り、そこに稲束を逆さに吊して天日で自然乾燥させるんです。この自然乾燥の方法は“おだがけ”と呼ばれています。
おだがけによる自然乾燥

おだがけで自然乾燥させると、葉の養分が籾の部分に落ちていって味がよくなるのだそうです。なお、稲の茎の切った部分から雨水が入り込まないように、天辺には防水ビニールをかけたりすることもあるようです。

おだがけのほかに、“はせがけ(はさがけ)”や“棒がけ(杭がけ)”と言われる方法があるようです。はせがけはおだがけを多段にする方法です。棒がけは長い杭を垂直に立て、その杭に稲束を組んで積み上げていく方法です。これらは最近ではめったに目にすることができなくなりました。
   (詳しくはこちらを参照してください)

このような手作業により、実った籾を丁寧に収穫するのは、“種籾”を求める場合とか、より味の良い米を求める場合が考えられます。私が見た農家の場合には、何を狙って手作業で収穫しているのでしょうね。残念ながら聞きそびれてしまいました。

コメント

_ まるこ ― 2014/09/18 00:30

はじめまして。
おだがけで調べ物をしていて、こちらへたどり着きました。
我が家でも、自分たちで食べる分くらいですが米を作っています。
普通におだがけをします。
機械を所有していないのと、おだがけのほうがおいしい米ができるからです。
こういうプチ農家もあるんだよ~♪と思い、コメント残します。

・・・れっきとした稲作農家でこの作業は非効率ですよね、きっと。(;^ω^)

_ 富士山麓 ― 2014/09/18 06:01

まるこさん、コメントありがとうございます。ご自分の家で食べる分だけは手間暇をかけるという農家はそこそこ多いみたいですね。写真に撮った田んぼの持ち主(老夫婦)に後日尋ねたところ、自分の家で食べる分だけと言っていました。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
自動車用バッテリーの電圧(公称値)は何ボルト?
2桁の半角数字でお答えください。

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://flugel-steinway.asablo.jp/blog/2014/09/11/7432874/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。