ハンドグリップ法の効果2015年03月24日

NHK総合の「ためしてガッテン」という番組で紹介された“ハンドグリップ法”(詳しくはこちら)を昨年3月下旬から実践してきました。

ハンドグリップ法を始めてから2ヶ月ほど経過したときに、その効果についての中間的なまとめをしてブログで紹介しました(くわしくはこちら)。しかしながら、この期間は厳寒期ではなかったためか、ハンドグリップ法による効果の有無をはっきりとは確認できませんでした。

というのは、私の場合、冬期以外の季節では血圧がほぼ正常範囲なので、上記期間ではハンドグリップ法による効果がデータに表れにくかったものと思われます。


本ブログでは、ハンドグリップ法の実践を始めてからほぼ1年になりますので、この1年間(2014年度)のデータとその前の1年間(2013年度)の比較によるハンドグリップ法の効果について検討した結果を紹介したいと思います。

次の図は、“起床直後”の測定結果から毎月の平均値を求めてグラフにしたものです。一般的に、起床直後は血圧が高めになるという傾向があります。
“起床直後”の比較

最低血圧については2013年度に比べてほとんど差はみられませんが、最高血圧については12月~3月の期間でハンドグリップ法を実践した2014年度の値が低くなっているのがわかります。

次の図は、“起床後30分”ほど経過したときの血圧をまとめたものです。起床後30分とは、軽く身体を動かすなど心身共にある程度覚醒が進んだ状態を意味します。
“起床後30分”の比較

最低血圧については起床直後の場合と同様、ほとんど差は見られません。最高血圧については一部に少しの違いが見られますが、これはバラツキの範疇と考えたほうが良さそうです。

次の図は、就寝2時間ほど前(“就寝前”)に測定した結果をまとめたものです。
“就寝前”の比較

最低血圧および最高血圧の両者とも、2013年度と2014年度の差はほとんどみられません。


以上より、ハンドグリップ法の効果について調査した結果は、以下のように要約できます。

 ● 最低血圧については、いずれの測定タイミングにおいても年間を通して80mmHg以下
   の正常範囲であるため、ハンドグリップ法の効果がデータには表れにくいと思われる。
 ● 最高血圧については、起床直後の測定において外気温が低い冬期に高くなる傾向が
   あり、その高くなったところにハンドグリップ法の効果が表れやすいと思われる。



【補記】
今回の比較では、厳寒期における起床直後の最高血圧に“ハンドグリップ法”の効果と思われる差がみられました。しかしながら、この調査そのものが厳密な条件下で実施したものではなく、2013年度と2014年度のデータには“ハンドグリップ法の有無”の違いだけではなく、ほかにも様々な変動要因の影響が含まれていると考えられます。従って、起床直後のデータに表れた差がハンドグリップ法の効果によるものとは言い切れないことをお断りしておきます。